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【音楽】 “生き続けろと予言者は言った” Survive Said The Prophet・バンド名の意味や由来

Survive Said The Prophet(サバイブ セッド ザ プロフェット)通称「サバプロ」。2011年に東京で結成された5人組のバンドだ。結成当初から積極的な音源リリースとライブ活動を展開し、2018年9月にSony Music Recordsよりメジャーデビュー。どんなバンドか知らない人でもこの曲に聞き覚えがあるのではないだろうか。


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Survive Said The Prophet - Right and Left | Official Music Video

 

 

Survive Said The Prophetとは?

【Vocal】Yosh

【Bass / Scream 】Yudai

【Drums】Show

【Guitar】Tatsuya

【Guitar】Ivan

 

の5人からなるバンド。幾度かのメンバーチェンジを経て2016年に現体制になる。CMで起用された『Right and Left』で、彼らを知った人の多くが「まさか日本のバンドだとは思わなかった」と言う。この1曲だけでサバプロが「ほかの日本のバンドとは違う」と思わせる事ができたのには理由がある。(ちなみにこのメンバー紹介順は、いつもの彼らが自己紹介する時と同じ順である)

 

日本で結成されたバンドだが、日本人バンドではない?!

というのは少し大袈裟だが、そう表現したくなるほど彼らの世界は広いのだ。

まず彼らの生まれ育った環境だ。ボーカル・Yoshは幼少期よりインターナショナルスクールに通い、フロリダのフルセイル大学を卒業。以前何かのインタビューで「自分を嘘偽りなく表現できるのは英語」と言っていたほど流暢な英語を話す。彼にとっては英語はごく自然なものにすぎない。GuitarのIvanは香港出身で19歳で日本に移り住んだ。広東語・英語・そして日本語も堪能だ。Ivanの持つ多国籍なセンスはサバプロのバンドマーチにも幅広く影響している。

 

そしてインディーズの頃から積極的に行っていた海外でのライブ活動。海外フェスにも参加した。アルバム制作にはIssuesやCrown The Empireを送り出したKris Crummettをプロデューサーに迎えるなど、結成当初からそのアグレッシブな活動が各方面から注目されていた。

 

ここで少し個人的な話しをしよう。

衝撃的だったサバプロとの出会い

私はサバプロのファンだ。数年前、とあるフェスで初めて彼らのライブを観た。これより前から名前は知っていたが、まだそこまで興味が湧かなかった。周りから「サバプロのライブを観ると泣くくらい惹き込まれる」と聞いていたが半信半疑だった。


Survive Said The Prophet - Fool's gold | Official Music Video

そんな中、フェスに行く機会がありサバプロも出演すると知ったので、「まずは彼らのライブを観てみよう」とまったく音源をチェックしないでライブを観てみる事にした。今でこそ、大きなライブハウスでも軒並みチケットをソールドさせ、大型フェスに出演する彼らだが、このフェスでは小さいステージ枠で出番もオープニングアクト扱い、フロアも寂しいものだった。しかし私はそこで、どうして今まで興味を持たなかったのか心から後悔したほど衝撃を受けたのだ。

 

計算されていない確かな完璧さ

美しくクリーン、メロにあう気持ちいいファルセット。厚みのあるソウルフルな歌声。声だけでなく全身で音楽を表現、サバプロの頭脳とも言うべき圧倒的存在感のボーカル。彼がいてこそのサバプロ。その歌声と絶妙に絡み、時にはすべてを支配してしまうような重々しいスクリームを出しながら弾くベース。ピック、指弾きを忙しなく使い分けながら弾くベースラインはこのバンドにとって必要不可欠な土台となっている。ここまでリズムの波を安定させることのできるプレイヤーはいないのではないだろうか。


Survive Said The Prophet - Follow | Official Music Video

 その抜群なリズムキープで複雑に展開する楽曲を支えるドラム。サバプロの楽曲はとにかく1曲1曲の個性が際立っているので、その違いを使い分けるドラミングはさすがとしか言えない。ギター二人の違いも面白い。ライブでも全面に出がちなギターの音を抑揚を抑えて演出できる緻密なテクニック、激しくぶつかり合いながらも、どちらの音も消される事なく絶妙に絡み合う。

 

そんな5人が目の前でライブをしている。気が付くと私の目からは涙がこぼれていた。この日を境に私はサバプロのライブに幾度となく足を運ぶ事になる。完全に魅了されてしまった完璧な世界観だが、台本がある計算されたものではない。彼らはあくまでもライブバンドなのだ。

 

圧倒的なライブ本数をこなすライブバンド

サバプロは結成当初から、その活動はアグレッシブなものだった。それは今でも変わらず国内外問わず1年を通してほぼツアーに出ている。 2019年は47都道府県ツアーもやり遂げた。踏んでいる場数が桁違いだ。サバプロは音源の評価はもちろんの事、そのライブパフォーマンスに誰もが圧倒される。


Survive Said The Prophet - When I | Official Music Video

 サバプロはライブに足を運んでくれるファンを何よりも大事にしている。ライブ当日に会場限定で音源を発表、発売したこともあった。そのやり方に賛否両論あったはずだ。それでも彼らは決してぶれる事はない。好きになってくれたかと思いきや飽きられて離れてしまうファンもいる。そんな厳しい世界で自分たちの音楽を一番に選び、都合をつけてライブに足を運んでくれるのであれば、そういうサプライズがあっても良いのではないだろうか。

 

生き続けろと予言者は言った | バンド名の由来

Survive Said The Prophetというバンド名の由来をご存知だろうか。

ボーカルのYoshがこれから音楽をやっていく上で色々と悩み模索している時に言われたのが「余計な事を考えずに続けろ、生き続けろ(“Survive”)」と言われた事が発端だ。そしてそのアドバイスをしたのが、当時FACTというバンドで活動していたSHADOWSのギターのKazukiとボーカルのHiroだ。FACTは2015年に解散してしまったが、二人との関係は今でも続いており、お互いのツアーにゲストバンドで呼ぶ事が多い。

 

サバプロの音楽性

ラウドロックポスト・ハードコアオルタナティブ・ロック。正直、サバプロの音楽性をひとつの言葉で表現するのは不可能だ。この記事で紹介しているサバプロのMVを観てもらえれば分かるはずだ。この音楽がひとつのバンドから生み出されていると考えると、とてつもないモンスターバンドだ。だから、サバプロをジャンルで区別するのは難しい。あえて言うならサバプロというジャンルになるが、それも彼らを語る上でのひとつの例えにすぎない。Survive Said The Prophetを型にはめてしまうのはナンセンスだ。


Survive Said The Prophet - MUKANJYO | Official Music Video

 

2019年10月15日に行われた「Made In Asia Tour」の東京公演(at Zepp DiverCity)で来年2020年1月15日にニュー・アルバム『Inside Your Head』リリースの発表があった。

きっとまた新たな世界を魅せてくれるだろう。

詳細はオフィシャルサイトへ。

survivesaidtheprophet.com

Inside Your Head(初回生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

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